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文書作成日:2017/09/15


 9月1日は「防災の日」です。この時期は、特に災害が起きやすい時期でもあり、防災対策グッズの見直しをされるクリニックもあるのではないでしょうか。
 特にクリニックは、災害が発生した時の搬送先あるいは病院で対応しきれない患者の受け入れ先等としての機能も期待されていますし、発生時間帯によっては帰宅困難者となり得る職員だけでなく、患者にも対応できるような防災グッズを準備する必要があるでしょう。そこで今回は、この防災対策グッズの税務上の取扱いについて、確認しましょう。


 非常用の食料品や軍手、ヘルメット、ロープ、防水シートなど、少額の非常用品をクリニックで備蓄した場合、仕訳科目は何になるのでしょうか?
 消耗品費として費用になるのでしょうか、それとも実際に災害時に使用するまで貯蔵品として資産計上しなければならないのでしょうか?

 費用と資産の分かれ目は、いつ“事業の用に供した”か、です。事業の用に供すれば費用となりますし、そうでなければ資産計上しなければなりません。

 それでは、非常用品はいつの時点で“事業の用に供した”ことになるのでしょうか?


 非常用品の税務上の取扱いは、国税庁のホームページ上で公表されている「非常用食料品の取扱い」が参考になります。まずこちらをご覧ください。

非常用食料品の取扱い

【照会要旨】

 当社は、地震などの災害時における非常用食料品(長期備蓄用)としてフリーズドライ食品1万人分2,400万円を購入し、備蓄しました。このフリーズドライ食品は、酸素を100%近く除去して缶詰にしたもので、賞味期間(品質保証期間)は25年間とされていますが、80年間程度は保存に耐え得るものといわれています。このように長期間保存のきくものであっても、購入時の損金の額に算入して差し支えありませんか。
 なお、当該食品の缶詰1個当たりの価格は、その中味により1,000円(150g缶)〜6,000円(500g缶)です。

(注) 従来のものは、その品質保証期間が2〜3年であるため、当該期間内に取り替えていますが、その取替えに要する費用は、その配備時の損金の額に算入しています。

【回答要旨】

 備蓄時に事業供用があったものとして、その時の損金の額(消耗品費)に算入して差し支えありません。

  1. (理由)
  2. 食料品は、繰り返し使用するものではなく、消耗品としての特性をもつものであること。
  3. その効果が長期間に及ぶものであるとしても、食料品は、減価償却資産(法人税法施行令第13条)又は繰延資産(法人税法施行令第14条)に含まれないこと。
  4. 仮に、当該食品が法人税法施行令第10条第6号((棚卸資産の範囲))に掲げる「消耗品で貯蔵中のもの」であるとしても、災害時用の非常食は、備蓄することをもって事業の用に供したと認められること。
  5. 類似物品として、消火器の中味(粉末又は消火液)は取替え時の損金として取り扱っていること。

【関係法令通達】
 法人税法施行令第10条第6号、第13条、第14条第1項第6号
 法人税基本通達2−2−15


 上記事例のポイントは、非常用品の税務上の取扱いは「備蓄することをもって事業の用に供したと認められること」にあります。これは、理由4にある、“消火器の中味(粉末又は消火液)は取替え時の損金て取り扱っている”ことと同等といえるからです。取替える=備蓄する、ことになります。

 なお、非常用品は一度そろえたからといって、そのままにしておくことはできません。定期的な中味や数の確認等を行って適宜見直しをし、必要なものの入れ替えを行う必要があるでしょう。「防災の日」を見直し日と決めてしまえば、忘れることなく継続して行うことができますね。


※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。
 本情報の転載および著作権法に定められた条件以外の複製等を禁じます。
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