医療機関をはじめ、さまざまな業種で人手不足が問題となっています。ここでは、2023年8月に発表された調査結果(※)から、医療機関等(以下、医療,福祉)における、2022年の入職・離職状況を都道府県別にみていきます。
調査結果から、医療,福祉の男性の入職率や離職率などをまとめると、表1のとおりです。
男性の入職率は全体(計)で12.9%、離職率は15.0%となりました。入職率から離職率を引いた入職超過率は-2.1%で、離職率が入職率を上回る離職超過の状況です。
都道府県別にみると、入職率は新潟県と鳥取県が50%以上になりました。大分県も40%を超えています。離職率は鳥取県が68.2%で最も高く、次いで岐阜県が54.1%となり、この2県が50%を超えました。入職超過率は新潟県が36.7%で最も高く、大分県が27.1%で続いています。
次に医療,福祉の女性の入職率や離職率などをまとめると、表2のとおりです。
女性の入職率は全体で14.9%、離職率は15.4%でいずれも男性より高くなりました。入職超過率は-0.5%で、男性と同様に離職超過の状況です。
都道府県別でみると、入職率は石川県が31.3%で最も高く、次いで福岡県も30%を超えました。離職率は鳥取県が45.2%で唯一40%を超えました。鳥取県は男性も離職率が最も高くなっています。入職超過率は石川県が18.3%で最も高く、福島県が13.3%で続いています。
(※)厚生労働省「令和4年雇用動向調査結果の概要」
日本標準産業分類の16大産業から抽出した約15,000事務所を対象にした調査です。詳細はリンク先ページの統計表一覧、都道府県別表から確認いただけます。